
2016年、東京銀座にあるフランク ミュラー ウォッチランドに集まった子供たち。今年も「親子で参加する フランク ミュラー なつやすみ機械式時計教室2016」の開催です。やや緊張した眼差しの参加者たちは、これから始まる初めての体験に期待を膨らませています。御両親と一緒に用意された技術者の白衣に着替えて、いざ準備完了です。
先生役となる時計技術者の案内で、スイスのウォッチランドの工房とそっくりに作られた工房に案内された子供たちは、見慣れない風景に目を輝かせます。特注の白衣にキズミ(技術者用ルーペ)を首から下げた子供たちの様子はさながら「ちびっこ技術者」といった感じです。
専門的な機械が並ぶ工房内の見学からスタートです。親子揃って専門機材の役割、使用方法を講師の技術者から順番に受けていきます。ジュエリーやケース修理に使用されるレーザーマシン、二人で見ることのできるモニター付き実体顕微鏡、ケースの微細なキズや最終仕上げを行うバフマシン。子供たちだけでなく大人たちからも見慣れる機材に対して質問が飛んできます。
続いては時計についての勉強です。メイン講師が技術者用の作業机に着席をした子供たちを前に「時計の役割」「時計の種類」「時計の動力」などといった、時計に関する基本的な講義を行います。ゼンマイを使ったおもちゃの登場は一番、子供たちを笑顔にさせていたようです。
今回の時計教室ではピンセットの持ち方から指導を受けます。大人でも極小のネジをピンセットで掴むことは難しい作業ですが、子供たちは緊張と笑顔とで作業を進めていきます。本物のムーブメントを使用した今回の時計教室では、香箱、ガンギ車、3番車、4番車といったパーツがサポート講師の指導のもと、ピンセットとドライバーを使用して、親子で協力をしながら組み上げられていきます。キズミを使用し、極小のムーブメントを真剣な眼差しで組み上げていく様子はまさに本物の技術者のようでした。 非常に細かく、難しい作業ながらもムーブメントの組み立て工程は全員無事に完了です。命を得て動き出すムーブメントに親子揃って喜びの声をあげていました。
自分たちで組み立てた時計の最後の仕上げです。まずはダイアルの針付け作業を行います。ダイアルや針に傷がつかないよう慎重に、慎重に取り付けていきます。そして、時計のムーブメントをいよいよケースに組み込みます。子供たちは長時間にわたる作業ながらも集中力を維持したまま見事にやりとげました。複雑なムーブメントを作り上げたその表情は自信と安堵に満ちた頼もしい表情でした。時計を完成させた子供たちの表情はみんな、どこか誇らしげです。
講師たちとも仲良くなった子供たちは初めての時計製作という経験に、打ち解けた表情で、楽しかった! 来年もまた参加したい!と感想を述べてくれました。長時間の作業を集中してやり遂げた子供たちには修了証が授与されました。参加者の皆さまにとって「親子で参加する フランク ミュラー なつやすみ機械式時計教室2016」が夏休みの楽しい思い出のひとつになってくれればとスタッフ一同願っております。ご参加いただきました皆様には深く御礼申し上げます。